東京実業健康保険組合

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定時決定の手続き

昇給等により被保険者の報酬は変動することがあります。そのようなときでも実際の報酬額と該当すべき標準報酬月額との間にズレが生じないように全ての被保険者の報酬月額について毎年1回見直しを行い、実態に合った標準報酬月額の決定をすることになっています。これを「定時決定」といい、その手続きが算定基礎届です。

標準報酬月額及び保険料負担額表
算定基礎届のCD届出データ作成マニュアル

年に一度標準報酬月額を見直す(健保法41条、厚年法21条、厚年則18条)

昇降給や各種手当などにより被保険者の受ける報酬(月額給与)は毎月異なる場合があります。そのため実際の報酬と標準報酬月額との間に差が生じてくることがあり、そのような差をそのつど訂正して標準報酬月額を決定していたのでは、事務作業が煩雑になってしまいます。

そこで年に1回、全ての被保険者について標準報酬月額の見直しを行うことになっています。これを「定時決定」といい、そのための届を「被保険者報酬月額算定基礎届」、略して算定基礎届と呼んでいます。この手続きには専用様式の書面による届出と、CDによる届出と2通りの方法があります。

保険者(健康保険組合)が各事業所の被保険者数や報酬の支払い状況を把握するための総括表も算定基礎届の用紙と一緒に送付されてきますので、必要事項を記入し算定基礎届と同時に提出します。

算定基礎届の対象となる人、ならない人は資格取得・喪失月等によって次のようになります。

対象となる人
  • その年の5月31日までに資格取得した人で、7月1日現在被保険者である人
  • 休職者、海外勤務者、7月・8月の退職予定者等でも7月1日現在、在籍している被保険者
対象とならない人
  • その年の6月1日から7月1日までの間に被保険者資格を取得した人
  • 6月30日までに退職した人(資格喪失日が7月1日以前)
  • 7月・8月・9月のいずれかの月に随時改定、育児休業等終了時改定または産前産後休業終了時改定が行われる人

なお、定時決定は標準報酬月額(月額給与)の変動に関する手続きなので、総報酬制の実施後も、年3回以下支給される賞与等の変動には関連しません。

算定基礎届の記入方法は

定時決定のための算定基礎届は、基本的には次のことに注意して記入します。

1. 4月、5月、6月が対象 4月、5月、6月の3ヵ月間に実際に支払われた報酬が対象となる。
2. 支払基礎日数が17日(※)以上の月 4月、5月、6月の3ヵ月間は、各月とも支払基礎日数が17日(※)以上の月を対象とし、17日(※)未満の月は除く。
3.臨時的なもの・賞与は除外 4月、5月、6月の3ヵ月間のいずれも支払基礎日数が17日(※)以上ある場合でも、支払額の中に臨時的なものや年3回以下の賞与があれば除く。
4. 現物支給は金銭換算 4月、5月、6月の報酬に現物給与があるときは厚生労働大臣(健康保険組合)の告示額にしたがって金銭に換算する。
5. 平均額を計算する 上記の1~4に従って計算された各月の報酬を合計して、その月数で割り平均額を求める。
※特定適用事業所に勤めており、短時間労働者として適用されている場合は11日。

短時間就労者(パート・アルバイト)の算定方法は

短時間就労者(パート・アルバイト)は、一般の被保険者とは別に支払基礎日数によって算定の方法が異なります。

  • ①支払基礎日数が3ヵ月とも17日以上あるときは、3ヵ月の報酬月額の平均額をもとに決定します。
  • ②支払基礎日数が17日以上の月が1ヵ月以上あるときは、17日以上の月の報酬月額の平均額をもとに決定します。
  • ③支払基礎日数が3ヵ月とも17日未満だが、15日以上の月が1ヵ月以上あるときは、15日以上の月の報酬月額の平均額をもとに決定します。
  • ④支払基礎日数が3ヵ月とも15日未満のときは、従前の標準報酬月額で決定します。

同時に2以上の事業所に勤務する人は(健保法44条3項、厚年法24条2項)

同時に2つ以上の事業所に勤め、各事業所で被保険者としての条件を満たして報酬を受けているときは、各事業所から受けている報酬月額の合算額を基礎として標準報酬月額を決定します。この標準報酬月額によって保険料が算定され、その保険料は各事業所での報酬に比例して按分されます。

保険者が算定する場合は(健保法44条1項、厚年法24条1項)

以上のような計算の方法では標準報酬月額の算定が困難なときや著しく不当になるときは、保険者(年金事務所等・健保組合)が修正平均して算定します(保険者算定)。具体的には次のような場合が該当します。

  • 4月・5月・6月の各月の支払基礎日数が17日未満
  • 4月・5月・6月に病欠等で給料を受けていない
  • 遡り昇給で4月・5月・6月のいずれかの月に差額を受けた
  • 給料遅配で4月・5月・6月いずれかの月に3月以前の分を受けたか、4月・5月・6月いずれかの月の給料が7月以降になった
  • 4月・5月・6月のいずれかまたは全部に低額の休職給かストライキにより賃金カットがあった、等
    平成23年度より保険者算定の一部取扱いに追加があります
  • 4月・5月・6月の平均額と年間平均額の間に2等級以上の差が生じるとき(年間平均)

~年間平均の要件とは~
通常の方法で算出した標準報酬月額」と「年間平均で算出した標準報酬月額」の間に2等級以上の差が生じ、その差が業務上例年発生する場合に対象となります。

「通常の方法で算出した標準報酬月額」(当年の4月、5月及び6月の3ヵ月間に受けた報酬の月平均額から算出した標準報酬月額)と「年間平均で算出した標準報酬月額」(前年の7月から6月までの間に受けた報酬の月平均額から算出した標準報酬月額)の間に2等級以上の差が生じた場合であって、この2等級以上の差が業務の性質上例年発生することが見込まれる場合については、保険者算定の対象となります。 ※1

  • 注1)報酬の支払基礎日数が17日未満の月がある場合には、その月をのぞきます。年間平均額も同様に17日未満の月をのぞいて報酬の平均額を記入してください。
  • 注2)短時間就労者(パート、アルバイト)の報酬の支払基礎日数が17日以上の月で報酬の平均額とした場合には、年間平均額は17日以上の月の報酬の平均額を記入してください。
  • 注3)短時間就労者(パート、アルバイト)の報酬の支払基礎日数が15日以上17日未満の月で報酬を平均額とした場合には、年間平均額は15日以上の月の報酬の平均額を記入してください。
  • ※1)1等級の差でも以下の場合は、保険者算定の対象になります。
  • 4~6月の報酬額の平均と前年の7月~当年6月までの報酬月額の平均のいずれか片方の月額が141.5万円以上、もう片方の額が129.5万円以上135.5万円未満の場合。
  • 4~6月の報酬月額の平均と前年7月~当年6月までの報酬月額の平均のいずれか片方の月額が5.3万円未満、もう片方の月額が6.3万円以上7.3万円未満の場合。

~業務の性質上例年発生する場合とは~

基本的に毎年4月~6月が繁忙期にあたるため、その期間中の残業手当が、他の期間と比べ多く支給される場合、または、基本的に毎年4月~6月が閑散期にあたり、その期間中の残業手当が他の期間と比べ少なく支給される場合をいい、単年度のみの繁忙(閑散)による報酬の増加(減少)は対象外となります。

(例)4月~6月が繁忙期、閑散期になるような業種

  • 人事異動や決算のため4月時期が繁忙期になり残業代が増加する総務、会計の部署
  • 夏に売り上げが上昇する商品の製造を4月~6月に増加する業種
  • 4月の転勤、入社、入学に合せて業務が増加する引越し、不動産、学生服等の業種
  • ビルメンテナンスなどが年度末(3月~5月)に集中する清掃、設備点検の業種
  • 冬季に限定される杜氏、寒天製作業、測量関係などの業種
  • 夏、冬季に繁忙期を迎えるホテルなどの業種など

~届出方法及び審査は~

事業主による申立書と被保険者による同意書が必要になります。
また、本人に同意を求めるにあたり、標準報酬月額の変更は、年金や傷病手当金など、被保険者が受ける保険給付の額にも影響を及ぼすことを必ずご説明ください。

  • 保険者算定を希望する場合は、事業主が当健康保険組合に対して、その被保険者が保険者算定の要件に該当すると考えられる理由を記載した申立書を提出していただきます。(様式1)
  • 1 の申立書には、保険者算定を申し立てることについて被保険者の同意書の添付が必要となります。(様式2)
  • 1 の申立を行うにあたり、保険者算定の要件に該当するものであることを保険者等が確認できるよう、事業主は前年7月から当年6月の被保険者の報酬額等を記載した書類(賃金台帳や給与明細等)を提出していただきます。なお、状況に応じて複数年分の報酬を確認させていただく場合もあります。
  • 1 の申立を行う事業主は、その被保険者の報酬月額算定基礎届の備考欄に、「年間平均」と附記して提出していただきます。
  • 保険者算定の実施については、上記申立書等(様式1、様式2、賃金台帳など)の内容を確認のうえ、決定させていただきます。
  • 4月~6月に固定的賃金に変動があった場合には固定的賃金の変動により従前と比較して2等級以上の差が生じた場合は、随時改定が定時決定に優先するため、「年間平均」による保険者算定を行うことはできません。
  • 提出していただく「申立書」は、年金事務所、健保組合、基金とそれぞれ原本が必要となりますが、「同意書」につきましては、写しを提出されても構いません。
  • 次年度以降も申立を行う場合には、申立書及び同意書などの提出が毎年必要となります。
  • 申立書(様式1)のダウンロード・・・年間報酬の平均で算定することの申立書

育児休業期間中の算定基礎届は(平成12年12.27保険発235・庁保険31等)

育児休業制度による休業期間中は、雇用保険の育児休業給付(基本給付金、職場復帰給付金)による所得保障のみで給与保障がされていないため、育児休業中の算定基礎届は次のような取り扱いになります。

  • 原則として、育児休業中の被保険者資格は継続するので、算定基礎届は提出します。
  • 報酬月額は保険者算定が行われ、従前の報酬月額を適用します。

介護休業期間中の算定基礎届は(通達平成11.3.31保険発46、庁保険発9)

介護休業制度による休業期間中も育児休業と同様に雇用保険(介護休業給付金)の所得保障のみとなるため、介護休業期間中の算定基礎届は次のような取り扱いになります。

  • 原則として、介護休業中の被保険者資格は継続するので、算定基礎届は提出します。
  • 報酬月額は保険者算定が行われ、従前の報酬月額を適用します。

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